僕 BOKU

  • 僕 BOKU1

    山本康人

    普通の名前の普通の僕・鈴木ひろし。ある朝、彼は普通ではないことをすることにし、いつもの通学路を変えることにした。
    すると、意気揚々と闊歩するひろしに、普通ではないことが起き始める。突然血相を変えた警官に呼び止められたり、同じ高校の一風変わった天王愛花にグーパンチを喰らったり…。悶々とするひろしだったが、それでも「普通なんか嫌だ」と思うのであった。

  • 僕 BOKU13

    山本康人

    東日本新人王決勝戦、第3ラウンド。
    序盤から全力で打ち合ってきたひろしと時雄は、リング中央で額を密着させたまま動かなくなった。だがふたりは、彼らの精神世界の中で対峙していた。時雄が自分に対して恐怖を抱いていることを感じ取ったひろしは、勝利を確信するが…!?
    死力の限りを尽くし、ボクシングを超えた次元で闘い続けるひろしと時雄。勝利の女神が微笑むのは、果たして…?

    ボクシングを通して闘うことの意味、生きることの意味にまで迫った意欲作、ここに完結。

  • 僕 BOKU12

    山本康人

    ジムの同門対決となった、東日本新人王決勝戦。余裕の態度で挑発する時雄に、ひろしは冷たい視線を注ぐ。
    ゴングが鳴り、お互いに間合いをはかるひろしと時雄。ガードを下げたまま、慎重に仕掛けを待つ時雄に、ひろしのジャブが次々とヒットする。だが、ひろしがリズムに乗ろうとした直後…!?
    一進一退のふたりの攻防は、ボクシングを超えた死闘へと進んでゆく…!!

  • 僕 BOKU11

    山本康人

    新人王トーナメント三回戦。
    ピース音丸とひろしの試合は、ピースがパワーで押す一方的な展開となった。防戦一方のひろしは、ボクサーの魂とでもいうべき声を聞く。「闘え」…!!
    自分が生きていることを確かな感覚として捉えたひろしは、反撃を開始する!!

  • 僕 BOKU10

    山本康人

    鈴木一家が家族会議を開いている。
    ひろしの発言:「ボクシングをやるには、家族と暮らしていたんじゃダメなんだ!」
    父の発言:「お前は舞い上がっているんだ。ひとり暮らしはまだ早い」両者の意見は平行線。
    そして、ひろしを外に連れ出した父は、おもむろに野球のバットを取り出して…

  • 僕 BOKU9

    山本康人

    ひろしのプロ第2戦目の相手は、東大の学生で、これまで2戦2勝2KOというエリートボクサー・緑川。彼はひろしのパンチを何度もくらうが、決して倒れないタフな選手だ。
    逆にひろしは、2R中盤に強烈な左フックを受けてアバラを痛めてしまう。迎えた3R。体力が回復した緑川は、猛攻撃に出る…